お揃いのパワーストーンのブレスレットと印鑑を持つようになったわたしたちは、以前よりももっと仲良くなっていた。
それが1年記念に購入したものでもあり、これからのわたしたちの象徴でもあるように思えたから。
相変わらず、バイトのシフトも同じ時間帯になることが多かった。
たぶん、わたしたちがこのバイトを通じて仲良くなったことを知っている店長が、気を使ってくれているのだと思う。
掛け持ちしていてもバイトも順調、人間関係も順調、わたしたちもますます仲良し、で毎日が充実していた。
これもあのブレスレットと印鑑のおかげか持って話していました。
バイトの暇な時間帯、わたしたちは、あの京都旅行の思い出話しをよくしていた。
そして、あの露天の印鑑を作ってくれたパワーストーンのお店のおじさんがとても気になっていた。
あの時は川床の予約時間が気になって、ゆっくりお話しできなかったけれど、石のことにしても、いろんなことをもっと話したいと、わたしたち二人とも同じように感じていたから。
京都旅行から2ヶ月。
バイト中も話しをするたび、わたしたちは2本目のブレスレットが欲しくなっていた。 印鑑はもういいかな。
そして。
我慢できなくなってきたわたしたちは、またもやお休みを合わせ、京都に行くことを決意。
今度はそれほど予算も取れないことから、日帰りで高速を使わず、ドライブがてら下道で京都へ行くことにした。
運転はわたし。
実は、彼女はあまり運転が上手ではないので、わたしが買って出たのだ。
しかし、この2回目の京都旅行をきっかけに、わたしたちの関係が、少しずつ崩れてしまうことになる。 |